正体不明

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養護施設の近くのビルの屋上。 一人の男が、立っている。 「奴等が来た…。」 低い声で呟いた男は、 ピーと指笛を吹く。 すると何処からか、 大きなカラスが男の腕に止まる…。 「先に行っておくれ?私も後から行くから…。」 カラスは、男の頭にソッとクチバシを当てると大空へと高く舞い上がった。 そして男はマントを翻し、 ビルから飛び降りたのだ。 どんどん落ちていく男。 あと少しで地面と言う時、 男が指を鳴らす。 と同時に、 男の背中から漆黒の大きな羽が現れたのだ。 そして男は、 そのまま養護施設の方へと羽を羽ばたかせた。
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