暇な世界の傍観者からの手紙?

2/4
959人が本棚に入れています
本棚に追加
/111ページ
「―――気持ちの良い朝だな」 僕の名前は朝井 桜。 女顔がコンプレックスの、高校一年生。 入学して約二ヶ月。結構学校に馴染んできた所だ。 そして今、起床した所なんだけども…… 「起きるのが早かったか。少し眠いし」 現在の時刻は6時過ぎ。 母さんと父さんと共に海外へ出張へ行っているので一人暮らし。 二年くらいは帰らないと言ってたが……まったく、ロクな親じゃない。 「さて……ん?」 布団をたたもうとすると、ヒラリと落ちた手紙に気付く。 僕は怪訝に思ったが、手紙を拾い上げて迷わず開封した。 『桜ちゃんへ アンタは芋虫以下です!! 害虫です!!ゴミです!!』 「…………」 あまりにも酷い文面になんとも言えない感情が僕の中で渦巻く。 続きを読むかどうかすら迷ったが、とりあえず読んでみることにした。 うーん、この先僕は耐える事ができるのだろうか、イライラに。 『申し訳ございません。おふざけはここまでにしておきましょう 突然ですが……貴方は今から夏休みに入るまで急激に運が悪くなります ヤクザに喧嘩を売られたり、川に落ちたり、ほとんどの面で運が流星の如く急降下します だけど、一つラッキーな面があります 女の子の属性が強くなります それだけです では、夏休みまで死なないように空から祈っています 何故貴方を選んだのかって? 運が良さそうだからです By-暇な神様』 ……なんてツッコミどころのある手紙だ。 とりあえず書いた人が馬鹿だという事は瞬時に理解できた。
/111ページ

最初のコメントを投稿しよう!