暇な世界の傍観者からの手紙?

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とりあえず順を追って考えようか。 手紙は僕の布団の上にあった。 勿論部屋の鍵も、窓の鍵も家の鍵もかけている。 ここはマンションだ。無駄に広いという……ホント無駄なのだが。 「ここに手紙を置くのは不可能。誰かが入って来たら流石に分かる」 普通の人よりはかなり第六感が鋭いとは自負している。なので、わずかな足音だろうが気づける。 と、いう事は…… 「本当に神様がやった、なんて事はないだろうね」 魔法なんてありえないし、でも神様もありえないし…… ありえないと言うよりは信じられないと言った方が正しいのだろうか。 実際に見ないと信じない質だからね。 「それは保留にするか。次は、運が悪くなるって事だな」 これも物理的には考えられない。 運は人の力ではどうにもならない物なので、 「これも飛ばして、次……属性?」 水タイプとか?いや……ゲームじゃあるまいし。 「考えられるのは萌えの属性や……個性が強くなるとかだね」 自分で言うのも何だが僕はあまり異性に興味が沸かない。 別にそっち系の趣味があったりするわけじゃないけどさ。 若干オタクなのでその業界の用語とかは多少知っているけど。 まぁ、僕の考えから導き出される結論は…… 女の子の個性が強くなる→女の子の陰謀?→ヤンキー等に頼んで僕に極力不幸が訪れるようにするという事が考えられる。 「だけど何のためにそんな事するのか分からないし……」 書いた人は馬鹿だ。そこまで手の込んだことをするようにも見えない。 考え過ぎなのかな?心霊的なモノの悪戯とでも考えたら良いのだろうか。 ……とにかく夏休みまで1ヶ月と24日もある。 「とりあえず様子見だな」 物事は実際に見ないと信じない。だから何もしない。と、いうかできない。 まずは布団を畳んで制服に着替えなきゃ。
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