無料で地獄巡り体験

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「まったく……この変態露出ヤローが。ホラ、さっさと学校に行くぞ犯罪者」 …分かった。僕に大しての“ツン”がいつもより酷い。 元々デレないけど、十割ツンだけどもいつかデレを見せてくれるだろう。と、信じてる。 なんとかしてもう少し親密になれないかな?いや、親密なのは親密だけどデレてほしいかな。 「そうだ、沙羅。こんな手紙が僕に?届いたんだけど」 とりあえず彼女の横を歩きながら、話題を出す。 「中身見せろ」 「うん」 僕は沙羅に手紙を渡す。 彼女はしばらく手紙を見つめると、うんうんと頷いて僕に手紙を返し、こう言った。 「だからいつもより桜への『ホントこいつムカつくな』って気持ちが強かったのか」 「一瞬で神様の存在認めたよこの熱血変人!つーか、それは属性じゃないよ!?」 「だけど悪戯でそんな事をする奴が居るとは思えねぇし。神くらい信じようが信じまいが人の勝手だろ」 アレ、普段熱血漢な奴がマトモなこと言ってる。 やばい、僕全然常識が無いヤツだ。マズい。 「……だから僕も悩んでるんだよね。密室の枕元に置いてたから物理的には人間が置いたとは思えないし」 「神が居る事前提にして話すが、夏休みまで生きれば良いんだ。幸いオレ以外は気付いてないだろーな。お前が話さないかぎり気付かないだろうし……とにかく秘密にして、夏休みまで乗り切れ」 できる限りの補助はしてやる、と付け足す沙羅。姉貴……一生ついていきやすぜ。 「うん。でさ、気になってたんだけどコレって僕宛ての手紙なのかな?」 坦々と話が進んで行く中、沙羅に聞いてみる。 言った後に、彼女に聞いても何も解決しないと思ったのは僕だけでいい。
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