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やがて白マフラー男は階段を降り切り、兵士達に向かって歩きながらこう口を開く。
「ヒーローの条件……その1! ヒーローは、力なき者達の力に成り得なければならないッ!」
「……って、テメェ何者だ!?」
その問いに白マフラー男はこう返す。
「だから、さすらいのヒーローだッ! 少なくとも悪党に名乗る名前は無いッ!!」
「ふざけんな!」
兵士は咄嗟に拳銃を構え、引鉄を弾く!
唸る拳銃!
だが白マフラー男はそれを察知してか、瞬時に地面に伏せた!
「危ねぇな! ヒーローとは言え、撃たれたら痛いんだ!」
「黙って死ね!」
更に拳銃を構える兵士!
だが白マフラー男が先に動いた!
力任せにギターを兵士に投げつける!
直撃を喰らい、思わず拳銃を落とす兵士!
白マフラー男はその隙を見逃さなかった!
一気に駆け寄り距離を詰め――!
「炎のアッパーカァァァァァァァアアッ!!!」
突き上げる拳が顎に炸裂!!
宙を舞い、地面に崩れ落ちる兵士。
その様を見て、体格の良い兵士が白マフラー男を睨みつけ、こう話しかける。
「テメェ、良い度胸してるな。だが、俺達が誰か知ってるのか?
『統合軍』を敵に回して生きて帰れると思ったか?」
「だから?」
白マフラー男は彼を睨み返す!
「ヒーローの条件……その2! 相手が誰だろうと、『悪』と認めた奴は許してはいけないッ!
お前達は権力を傘に、一方的に無力な少年達をいたぶった!」
そして、兵士を勢いよく指差してこう叫ぶ!
「テメェら、今週の『悪』認定ッ!!」
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