4人が本棚に入れています
本棚に追加
―― 氷の地が、炎に染まる! ――
極寒の海、広がるのは巨大な氷の大陸!
海上には数十隻の艦艇が、そしてその氷の上では8m程の人型兵器 ――パワード・ギア―― が十数機、戦いの火花を散らしていた!
轟く砲声、砲声、砲声!
次々と砕ける機械の兵!
海上に浮かぶとあるイージス艦の艦橋に、その戦況は次々映し出されていく。
「……戦況は五分五分のようだな」
「……今のところは……ですが」
敵味方を示す光の点が光っては消え、光っては消える。
突如、一人の兵が悲壮な叫びを上げる!
「司令! 9時の方向レーダーに感ッ! 反応多数!」
「数は!?」
「約30! 大型兵器の反応ありッ!」
「何だと!? その方向の我が軍の戦力は!?」
司令官の声に、兵はこう返す。
「駄目です! 大半が目の前の敵と交戦中で対処できません!」
「アメリカ軍第12PG部隊沈黙!」
「中国第三師団、戦力損失大のため後退します!」
「極東501機動部隊、壊滅!」
次々と入る味方の悲報に、狼狽する司令官。
「9時の方向はどうなっている?」
「少しづつ進軍を開始しています。このままでは我が軍は……」
「判っている! だが……」
口を噛む司令官。
その時、一人の通信兵が口を開いた。
「敵増援の前に、味方PGと思しき反応! その数……3!」
司令官は肩を落とす。
「その数じゃどうしようもないじゃないか……」
だが、彼らはその三体の機械兵器の事を知らなかった。
果たしてそれらが揃うことが、一体何を意味するのか?
最初のコメントを投稿しよう!