序~

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    ―君、名前は? …ないのか。…なぁ…私の所に来るかい?     優しげな声が頭上から降り注いだ。     ―名前は…そうだな。狼族…。 ウルフだから、うる…優しさが君に留まるように。優留にしようか…     捨て仔の小さな手に、優しく手が重ねられる。     小さな頃差し出された、温かい手のぬくもりを思い出しながら、優留は夢と現の間をさまよっていた。    
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