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『では、私はこれで。』
『もう帰るのか、何も出来なくてすまなかったな。シド』
『いえ、留火さんのお宅で一夜過ごせましたから。』
『無駄口を叩かないと約束するなら…また来るといい』
『…はい…そうします。では、見送りは結構ですので。優留くんにはゆっくり休んでくださいとお伝え下さい…』
『あぁ、分かった。ありがとう』
(ん…)
遠くで声がする。
身体を起こしたくても、身体がいうことを利いてくれなかった。
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