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「わかるかよっ。…っじゃあ、何でシドさんと抱き合ったりなんて…」
「そうだな。言わなければ分からない」
顔を赤くしながら、噛み付いてくる優留に、ｸｽﾘと笑いながら、留火は優しく微笑んだ。
「…」
「狼一族の掟を知らなさ過ぎた私は、優留の成人の話を聞いて、情けない事に倒れ込んだんだ。
たぶん彼が抱き締めてくれたのは、狼は怖い種族じゃないというシドなりの証明だろう…と私は思う。
変な奴だが…、彼は私が優留を愛しているのを、見抜いていたよ…」
「…え……」
留火の言葉に、キョトンとした優留が一瞬…考え込む。
一生懸命、今の話を頭の中で整理しているような優留に、留火が笑いを噛み殺しながら、かい摘まんで話した。
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