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    「あ…あの…。 お…俺の勘違いだったみたいで…さ。あ…あの…だから…」 「…だから…何だ?」     意地悪な笑みを浮かべて尋ねる留火に、顔を上げた優留が気まずそうに、エヘラと笑う。     「いや…だから。 もう誤解解けたから寝よっかな~、なんて思って「冗談だろ? 俺なんかいなくなったほうが…、なんて言われた私の気持ちはどうなる?…」」 「っくしょ…。笑うなよぉ…。」     遮られた言葉に、半ば泣きそうな顔をする赤い顔の優留を見て、留火が更に、意地悪に微笑んでみせる。   からかわれている事に、ようやく気付いた優留は、流れそうになる涙をググッと堪え、背を向けてふて寝を決め込んだ。    
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