第一章 ―結婚―

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  さて、一応翔太の家具がなかった事やお金を出さなかった理由として聞かされていた事がある。 忘れもしない、付き合い始めたその日だった。 幸せな気分で自宅に向かう私の元へ、翔太からメールが届いた。 「マンションが火事で焼けてる」 その後、部屋が燃える事はなかったものの、水浸しでほとんどの家具家電が使えなくなり捨てた……と。 結局、これが真実なのか虚偽なのかは今でもわかりません。 ただ、それで義父のところへ転がり込んでいた為に家具などはなく、火事で被害を受けた部屋の補修の為にお金を使ってしまったと。 ……単純に信じました。 いや、火事云々は本当だったかもしれませんが……。  
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