第七章 ―離婚―

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  サクラという女性とどうなったのか、彼女との子どもがどうなったのか、私は知らない。 もし生まれれば子供たちの異母兄弟となるわけだから、それだけははっきりしてほしいと言った。 後々、遺産云々に関わってくる事も出てくるかもしれない。 翔太は何度も言っていた。 「神に誓っても、子供は○○と☆☆(我が子たち)だけ」 だと。 けれど、嘘ばかりのこの人から何を聞いても、何も信じられなかった。 メールを見る限り、サクラの家族とも接触していたし、区役所に戸籍謄本取りに行く、なんていういかにも再婚を匂わせるものもあった。 だから、結局どうなっているのかは私には分からないまま。 もしかしたらもう再婚してて、もうすぐ子供が生まれたりするのかもしれない。 結局彼女とは別れて、1人身で遊んでいるのかもしれない。別の彼女がいるのかもしれない。 そう考えるだけで辛かった時もあったけれど、今は随分と落ち着いた気がする。  
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