第二章 ―浮気―

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  翔太は基本的に寝入ってしまえば、よほどの事がない限り目が覚めたりはしない。 そんな彼の様子を横目で確かめつつ、そっとクローゼットの前に立った。 もの凄く、心臓がバクバクしていたのを覚えている。 ゆっくりゆっくりとクローゼットを開け、旦那のスーツのポケットを探っていくと、何やら固く冷たい感触。 それは、携帯――…… 寝ている翔太の枕元にも、携帯はちゃんとある。 この時、私の手の中にあった携帯は明日変えると言ってたものだった。 もう……その携帯を見る事に躊躇いはなかった。  
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