第二章 ―浮気―

10/17
前へ
/117ページ
次へ
  私は性格上、悶々と抱え込んで悩むのは苦手なタイプだ。 だから、この時も翔太を起こしてすぐに確認した。 携帯を勝手に見てしまったのだから、喧嘩は覚悟の上だった。 「何、勝手に人の携帯見てんだよ。浮気なんてしてねぇし、ただの客だよ。お前馬鹿じゃねーの?まじ、ウザい」 確かに勝手に携帯を見たのは私だし、さっきのメールだけで浮気とは決めつけられない……。 私は携帯については謝り、いくら客と言えどもそういうメールはしないで欲しいと、言葉を慎重に選びながらお願いした。 「うるせーな。分かったよ」 そう言って、翔太はソファーでまたすぐに寝てしまった。 私は一人、眠れぬ夜を過ごす事となった……  
/117ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4332人が本棚に入れています
本棚に追加