第三章 ―借金―

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  こんな状況でも、私の頭には『離婚』の考えはなかった。 小さな息子が居る。何より、翔太が大好きだったから。 私は貯蓄を後回しにして、コツコツと返済をする道を選んだのだ。 最初は頑なに私が借金に関わるのを拒んでいた翔太。何度、酷い言葉で突き放されたか分からない。 だけど、何もしないうちから諦めたくなかった。 とことん頑張って、それでも駄目だと思ったらその時に考えよう……と。 そう決意して、今まで以上の節約生活が始まったのだ。 そして、借金について私がこの結論を出した頃、浮気にも決着がつく事となった。  
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