第四章 ―二人目―

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  長男が一歳になるのを目処に、私は働き出した。 それは翔太の働いていた会社。いろいろと融通もきくし、何より翔太の側に居られる。もちろん仕事とプライベートは別物。それは承知の上で働いていた。 違う店舗に入る事もあったが、仕事もより理解出来るようになり、翔太の愚痴もしっかり聞いてあげられた。 待望の第二子もすぐに授かり、私は出産一ヶ月前まで出産費用を稼ぐ為に働き続けた。 その間も、着々と借金は減らしていった。翔太も雀の涙ほどのお小遣いで、頑張って耐えてくれてたと思う。 いや、元々翔太の借金なんだけどね……。 でも、地道に頑張っていたのだ。早く借金がなくなる日が来る事を夢見て……  
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