第四章 ―二人目―

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  出産は予定日より三週間も早かった。 二人目妊娠中には悪阻も全くなく、順調に育ってくれていた。 ただ子宮口が開き始めるのが早く、張り止めを飲んでいた。 ぎりぎりまで仕事してたせいかもしれないし、一人目の時もだったから体質なのかもしれない。 助産師さんからは、出産向きな体質だと言われていた。二人とも陣痛が始まってない状態で破水し、出産までは僅か2時間程度だったのだ。 いつも帰りを待ち続けるのは私の方で、心配するのも不安になるのも私ばかりで、少しは翔太にも心配させてみたかったのが本音。 だけど、我が子供達はいい子過ぎる程にスポンッと生まれてきてくれたのだ。 「え!?もう生まれたん?」 こんなセリフを二回とも聞いた気がする。  
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