あなたが私にくれたもの。

第四章 ―二人目―

話は変わって、私達の生活にずっとついて回っていた借金について……。

借金発覚から二年半の時間をかけて、ようやく完済に至った。

翔太の給料は凄く良い訳ではなかった。だが、年齢にしてみれば悪くもなかった。

だから、毎月かなりの額を返済にあてていた。そして、ある時過払い金の請求に踏み切った。

翔太は消費者金融との付き合いはそれなりに長く、借りて返してを繰り返していた。

私と付き合い始めた頃に何度も泊まったホテル代や、浮気をした時のお金も全部ここから借りたのだと思う。

過払い金の存在を知り、とにかくネットで情報を集めた。引き直し計算というものをしてみると、約百万もの過払い金があると判明した。

私は内容証明を送ったり、必要書類を裁判に持ち込んだり……。とにかく早く借金を無くしたい一心で必死だった。

翔太はこの時、何をしてくれたかな……？
翔太にしか出来ない事もあったからそこはやってくれたけど、自分から頑張ってくれる事はあまりなかった気がするよ……