第四章 ―二人目―

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  それを見つけた私は、寝ていた翔太にそっと声をかけた。 「ここの家賃っていくら?」 「はぁ!?」 半分寝ぼけたままながらも、明らかに不機嫌な声…… 「ここって9万もしないよね?」 「何、訳分かんない事言ってんだよ」 「ネットで、この建物の情報が出てる……」 「……わざわざ調べた訳?」 「もう嘘はないって言ったじゃない」 「……うるせぇ。お前、うざい」 それだけ言って、布団に潜り込んでしまった翔太。 私には何か言う気力はなかった。  
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