第五章 ―罪と罰―

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  翔太の帰りは毎日遅かった。お店の営業が9時までで、閉め作業を行い帰ってくるのは早くて23時前。日付が変わってから帰って来る事も度々だった。 専業主婦の時は起きて待っているか、子供達と寝てしまっても必ず翔太が帰ってきた時には起きていた。 2時間程度だったが、二人で話したりテレビを見たり、まったりと過ごす時間を作っていたのだ。 でも、仕事を始めれば疲れも溜まる。 私は子供達と一緒に寝たまま、起きられなくなる事が増えた。 仕事から帰ってきて一人で食べるご飯は、きっと味気なかったよね……。 無理してでも頑張れば良かった。 多少二人の時間は減っても大丈夫だと、私も慢心していた。  
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