第六章 ―義姉と義兄―

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  事態の好転もなく、子供たちの具合がおもわしくない日々が続いていた。 仕事と家事と育児に追われて毎日が過ぎていき、12月になろうとしていた。 翔太はたまに仕事中の休憩時間、フラッと帰ってきてご飯を食べていったりしていた。 昼間は日雇いのバイトしてたり、仕事先の寮に住まわせて貰っていたと言っていたけれど、ずっと愛人のところだったんだと思う。 こんな事があった。 キャバの仕事を始めてすぐの頃、髪を切って染めたいと言いだした。 その時手元にあったお金は1万円。残り半月分の生活費だった。 「日払いして貰って返すから」 そういって、8千円のお金を持って行った翔太。 1週間程してようやく2千円だけ返してくれたけど、残りはずっと帰ってこなかった。 しまいには、払えばいいんだろ!?とキレられた…… そして、日サロにマッサージの会員カードから、仕事を解雇されてからも通っていた事が判明した。 お金は全部日払いで払ってもらっていたんだと思う。 11月に初めてキャバのボーイとしての給料が入った時、19日(1日10時間)働いた給料は10万ちょっとだった。 かなり日払いでお金を使っていたみたいだった。  
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