第六章 ―義姉と義兄―

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  そんな中、義父や義姉がうちに到着した。 6歳と3歳の姪っ子と家に居たはずの義姉の旦那さんも、車で急遽かけつけてくれていた。 翔太に、一度ちゃんと話そうと義父は何度も言っていた。 でも翔太は終始無言のままで、何も答えようとはしなかった。 その時を最後に、今でも義父と翔太はちゃんと顔を合わせてないと聞いている。 12月の寒い中、いつまでたっても平行線のままで、義姉が一度みんなでうちに行こうと言った。 私自身は上着すら着ないままずっと外に居たけれど、寒いなんて感じてなかった気がする。 けれど子供たちは別だ。 いくら上着を着せていても、この真冬の中で辛かっただろうと思う。 可愛い姪っ子達や我が子達に、こんな状況を体験させてしまった事を申し訳なく思う…… 3歳の姪っ子は、この後一時的にチック症になってしまったと聞いた。6歳の姪っ子も、私がずっと泣いていた為にとても心配してくれていたのだという。 本当にごめんね……  
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