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だけど、やっぱり翔太は帰っては来なかった。
年末も差し迫った頃、私は少しでも稼ぎたくて大晦日も3日も仕事を入れていた。
1か月以上も前から翔太にはこの日はこども達を見てて欲しいと、お願いしていた。
「年末年始が休みになるかは店次第だから、わからない」
「年末年始も店は営業するから正月休みはない」
そう言われた、この年の終わり……
直前になってこども達も見れない、無理だと言われてしまった。
この状況を見兼ねて、2日間ほど義姉家族が子供を預かってくれた。いろんなところで、感謝してもしきれないほど助けて貰っている……
そして迎えた大晦日。
こども達も寝てしまって、1人テレビから聞こえてくるカウントダウンの声に耳を傾けていた。
今までの人生で、一番淋しいと思える年越しだった――
そして、もうこんな気持ちは二度と味わいたくないと思った。
元旦は、毎年家族で義母のお墓参りに行っていた。
だけど状況が状況だったため、それはなくなった。
賑やかに過ごしていたお正月……この年は、こども達といつもの休みとなんら変わりない一日が過ぎていった。
でも、近くの神社に子供たちと手を繋いでお参りにだけは行った。
厄除けのお守りを2つ買って……
『厄』が退散して、また元の家族に戻れますように……
そんな願いを込めた気がする。
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