第六章 ―義姉と義兄―

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  もちろん、それまでも離婚は強く意識していたし、旦那家族とも実家の両親ともいろいろな可能性を含めて話をしていた。 その時は、まだ翔太の裏切りがあったなんて知らなかった私。離婚しても実家に帰るのではなく、近くの安いアパートに住んで子供を保育園に預けながら生活していく事を考えていた。 離婚してしまっても子供たちにとってはたった一人の父親だから、出来る限りいつでも会える距離に居てあげたかった。 翔太も子供たちの事は可愛く思っていたし、子供たちもパパが好きだったから――…… でも、疲れ果ててボロボロだった私の『子供たちのために、パパの近くに』という最後の気力は、呆気なく崩れ去ってしまった……   そのきっかけとなったのが、私の携帯に非通知でかかってきた3回の電話だった。 この日は翔太はもともと仕事が休みの曜日だった。けれど今までは休まず仕事を入れてるからと、数か月家で寝ることはなかった翔太。 この日は頭痛が酷いと言っていて、日頃の寝不足もあったのかずっと家で寝ていたのだ。 何度か「そろそろ仕事に行く」と口にはしつつも、かなり辛かったようで夜中になっても寝ていた。 私は離婚を意識した頃から、ある資格を取るための勉強を始めていた。 その日も勉強の為に夜中12時過ぎても起きていた私の携帯が、突如鳴りだした……  
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