第七章 ―離婚―

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  その日のお昼過ぎ。 一週間ぶりに翔太が家に居た。 保険は、医療、生命、学資保険の3種類。 医療、生命に関しては契約年数から解約返戻金はほとんどない事は分かっていた。 ただ、学資保険に関しては2人分で数十万が返ってくる。 それは全額私が受け取る事で話はついていた。 滞りなく手続きは終わり、翔太は仕事まで少し休むからと寝てしまった。 そして私は、夫婦最後の時へと歩み始めた―― 翔太が寝入ったのを見計らって、私はその携帯をソッと手にした。ちょうど子供たちも寝てしまっていた。 部屋を変えてメールを確認しようとした時、突如電話がかかってきた。 それは、サクラという女性からだった。 確かめたかった。 不倫してる事がはっきり分かったのなら、踏ん切りがつく。 だから、私は外に出てその電話を取った。  
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