とうりゃんせ。

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『…その、ハナがどうかした?』 正直、何故つんつんしてるのかわからない。 『…いや、俺いそいでるから。』 『そう、じゃ、そのハナにでも会いにいけば?じゃーね。』 お袖はそこら辺の伸びた草をむしり、僕に投げていった。 『…初めて、俺って言ったな。』 だが、僕の中の一人称は僕なのだ。 かけられた草をはらい、ハナの元へいそいだ。 …そう、僕はハナの笑顔が見たいのだ。 僕の前で一度も笑わなかった、笑えなかった、ハナの生まれつきくっ付いていた右目を治す為に…。
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