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『…何故?お袖が?』
『お嬢様が、哲也坊ちゃまの婚約者候補に上がってだがらでがす。』
鶏おじさんはやりきれない涙を手ぬぐいで拭き、ほうきで掃除をしながらこう言った。
『お嬢様が何すだって言うんでしょう…あんな、心の綺麗なかだを!!いくら神巫女だからといって、あれは、むちゃくちゃでねぇが!!』
『僕…ハナの所へ行ってくるよ。…ハナは?』
『…お部屋の縁側で縫い物をすてます、どうか、お嬢様を見捨てねでけらいん。』
鶏おじさんは泣きながら、何度も頭を下げた。
『…僕は、ハナを見捨てたりはしないから…』
『ありがとごぜます!!ありがとごぜます!!さぁ、お嬢様に早くお顔を。』
僕はハナの部屋にむかった。
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