228人が本棚に入れています
本棚に追加
『あれ?ナオちゃん、お客さん居るの?』
フクナガさんが秋山さんの茶色の靴を指差して言いました。私は満面の笑みで
『ああ、これは秋山さんの靴ですよ』
『…ナオちゃん、今何て言った?』
『秋山さんの靴ですよ』
『えぇえええぇええぇええぇえ!?』
フクナガさんは絶叫して『ナオちゃん、ダメじゃん!男なんかやすやすと家にあげちゃ!相手があの秋山でもね』と私の両肩をつかんで揺さぶります。私は気持ち悪いのを堪えながらも何故秋山さんを部屋にあげてはいけないのか、未だに解らないのです
『秋山さんと私、一緒に住む事にしたんです。だから秋山さんの靴があるんですよ』
『はあぁああああぁあ!?ナオちゃん、正気?秋山と同居!?』
フクナガさんは自慢の髪をわしわしと掻き乱せば玄関で靴を乱暴に脱ぎ『ちょっとお邪魔っ!秋山アァアアアァアア!』と雄叫びを上げるようにずんずんと部屋へと歩いていくのです
最初のコメントを投稿しよう!