228人が本棚に入れています
本棚に追加
Side秋山
彼女が福永と一緒にコンビニに行った為、部屋には優雅に紅茶を飲むヨコヤとイライラしている俺だけになった
『ヨコヤ』
『何でしょう?』
『お前と福永、組んでるな?』
おや、と目を細めるヨコヤ。分かっていたのかと言わんばかりだが俺は最初から分かっていた。コイツらは彼女を狙う…言わばライバルだ。信じるわけがない
『何時から気づいてたんです?』
『最初からだ』
『ククッ…それはそれは…』
私達の計算ミスですねぇ、と呟くコイツを見ていると無性に腹が立つ。ヨコヤはティーカップを置き、俺を真っ直ぐ見据えて
『貴方もでしょう?秋山君。貴方のお母様のような彼女に惚れた。違いますか?』
『…母さんは関係無い』
『しかし完全に無いとは言い切れませんよねぇ?密輸ゲームでの演技だと言った貴方の怒りの表情だって、私にぶつけた怒りに間違いはないでしょう?』
ヨコヤは皮肉に図星をスラスラと憎たらしい笑顔で次々と言っていく。俺はただ黙るしか出来なかった…
最初のコメントを投稿しよう!