02.

6/9
前へ
/44ページ
次へ
間もなく、電話がなった。 章大が起きない内に慌ててそれをとった。 「夜分遅くに申し訳ありません。大阪府警の横山です」 「警察…?なにかご要望ですか?」 「………あの、もしもし?」 「はい?」 「…………もしもーし」 「だから、何ですか」 「……無言、おかしいな。…明日、かけ直しますね」 電話はガチャリと音をたてて切れた。 ……無言? 電話、壊れたんかな。 特に気にもとめなかった。 未だにあの蝶の美しさに酔いしれていたのかもしれない。 ∞
/44ページ

最初のコメントを投稿しよう!

895人が本棚に入れています
本棚に追加