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(陸奥ブリッジ)
陸奥のブリッジには各部所から、宇宙怪獣と抗戦したとの報告が寄せられていた。
「後川艦長!機関部で抗戦が始まった模様です!」
「わかった・・・」
後川艦長が三平の報告を聞いて頷いた。
「・・・?」
「・・・神那、いや桜庭少尉!」
後川艦長が何かを察知し、三平がソレに気付いてすぐさま神那に駆け寄った。
「はい?」
「艦内の環境、数値を急いで調べてくれ!」
三平に指示を出されて、神那が困惑しながら指揮官である後川を見た。
「許可する、調べてくれ」
「了解」
ワケがわからないまま、神那が三平に言われるがまま陸奥艦内を調べる。
「本間、よく気がついたな」
「今、確かに陸奥艦内の気圧が変わりましたから」
「まったく、いい指揮官になるよお前は」
後川が三平を誉める。
「艦内乗組員全員には宇宙服の着用を命令する」
「了解、桜庭少尉そのようにアナウンスしてくれ!」
「了解!」
神那が命令をそのままアナウンスする。
(陸奥、格納庫)
「くそ!」
章が非常事態に収容してあるボックスから、自分のサイズに合う宇宙服を探して着ていた。
「くそ!フリーサイズなのに、微妙に腕のサイズが・・・ぐぬぬ」
卓球部に所属していた章は普通の人より手が長い体格をしているため、フリーサイズで作られているはずの宇宙服ですら、自分の手の長さにギリギリ合わないのだ。
「ああ!もう!」
章がイライラしながら隣の非常装備を調べる。
「あった!!」
章がようやく自分に合うサイズを見つけて、急いで宇宙服を着用する。
「さて早く探して避難しないと・・・うわっ!?」
章が一瞬、体のバランスを崩した。
陸奥艦内の重力制御装置がダメージを受け、艦内の重量バランスが崩れたのだ。
「キャアアア!?」
「いた!!向こうだ!!」
章が声のする方向へ走り出した。
艦内の重力はもはやバランスが崩れたため重力制御がなくなり、章は一回強く床を蹴るだけですごいスピードをだせた。
「!」
章が機体の出撃するカタパルトに出た。
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