年上のおっぱいロリータ

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今日は朝から憂鬱だった。 なんでかって? 理由はない。 わけもなく憂鬱になることって、誰でもあるだろ? ……まあ、これを理由と言ったら怒られそうだが、実際、理由がないわけじゃない。 【いいポイント見付けたの。明日、一緒に行くわよ】 朝来た彼女からの電話。 一種のデートの誘いと言えるな。 名前は米崎千晶(よねさきちあき)。 部は天文学部、歳は一緒で学年は一個上。 色素の薄い髪も、少しきつめの凛々しい目も、押しが強くて逆らえない雰囲気も、どれもが愛しい。 なーんて美談を語れるほど、千晶は誇るべき人じゃない。 それでも俺は、千晶の事が好きだと自信を持って言える。 一緒に行くってのは、もちろん天体観測。 趣味が合って付き合ってるわけだけど、行動範囲が県外を含み、前日の朝に前触れなく約束を取り付けるのは勘弁してほしい。 星を“見る”のが、次の日の深夜で、その日の夕方に千晶のバイクで出発(免許は偽造したとか)、事実上は当日付けの約束だ。 今晩って言い回しを使わないせいで勘違いし、初めての約束の時は、すっぽかしてシバかれたりした。 「ふぅ……」 思わずため息が口を突いて出る。 千晶は時間にうるさいというか、確実に約束の時間より早く来る。 千晶の笑顔を見られれば疲れも吹っ飛ぶんだが、約束の場所に、時間より早く来ても怒鳴られるのはごめん被りたい。 そんな俺の憂鬱を加速させるように、嫌な光景が目に飛び込んで来た。
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