プロローグ

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ザッザッザッザッ… 草花が生い茂る森を息を切らしながら走る少女が一人。 顔立ちは整っており、ぱっちりとした目、整った小さな鼻と唇。 白く細い手足に腰まで伸びる綺麗な黒髪と黒目がちな瞳が印象的な少女だ。 その足は靴を履いておらず、痛々しい。 少女はその美しい瞳に目一杯涙を溜めながら走っていた。 少女の名はアリージェ・トワノール。 トワノール国の姫君だった。
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