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「コロ、散歩に行くよ」
「わんわん、わんわん!」
しっぽを振って、私に飛び付いてきた。喜びを体全体で表している。
私の顔をペロペロと舐めてくる。
「わかった、わかった。嬉しんやね。でも、リード付けんと散歩に行けんよ」
すると、コロは言葉の意味が分かったのかピタリとおとなしくなった。
でも、しっぽはずっと振り続けている。
「コロ……頭良いね」
コロは首を傾げて私をずっと見ている。
「じゃあ、行きますか」
「わん!」
本当に分かっているかのようなタイミングで吠えた。
人の気持ちが犬は分かるというけれど、こういう事があると信じてしまう。
いや、『信じてしまう』じゃなくて『信じている』って言った方がいいかな。
やっぱり確実に伝わっている気がするけん、コロを見ていると。
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