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日が少しずつ沈み、気温が散歩するにはちょうどいい。
いつもの散歩道をのんびりと歩いた。
そして、ちょうど家の近くにある小さい頃にによく遊んでいた大きな公園に差し掛かった時、事件は起きた。
事件という程ではないけど、急にコロが公園の中に向かって走り出したのだ。
不意打ちをくらった私はついリードを手から離してしまった。
「コローーーーー!」
大きな声でコロを呼んだが、コロは振り向きもせずに、一直線に何かに向かってダッシュしている。
私は必死になって走って追い掛けた。
さすがに犬の走る速さに敵うはずもなく、遠ざかる一方。
「ハァ……ハァ……ハァ……」
もうコロの野郎!何で走らなきゃいけないのよ。
取っ捕まえたら、叱ってやるんだから。
体育の授業でも、こんなに必死に走った事ないのに。
そんな事を愚痴りながら、息を切らて、がむしゃらにコロを追い掛けた。
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