0人が本棚に入れています
本棚に追加
臆病な子供の蛙はまた逃げました。
通算三度目になります。
逃げて逃げて、まだ逃げて、どこまでも逃げました。
夜。
臆病な子供の蛙は泣きました。
親兄弟を失ったことに。
一人ぼっちになってしまったことに。
何も出来なかった自分への罪悪感に。
泣いて泣いて、まだ泣いて、いつまでも泣きました。
どれほどの時が流れたでしょうか。
ようやく泣き止んで、臆病な子供の蛙は決意します。
いつか必ず皆の仇を討つ、と。
最初のコメントを投稿しよう!