プロローグ

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星が綺麗な満月の夜。 とあるマンションのベランダには制服姿の少女が立っていた。 鼻歌を歌いながら満月を見ている。 暫くすると鼻歌がピタリと止む。 満月を見ている彼女の瞳から、涙が零れ落ちた。 ボロボロと涙は止まらない。 彼女は必死に涙を止めようとするが、一向に止まらない。 「ごめ・・・ん・・・なさ・・・」 そう言うと彼女はさらに激しく泣き出した。 立っているのに耐えきれなくなり地べたに突っ伏してしまう。 その間も少女は“ごめんなさい”と繰り返し呟いていた。 どのくらい泣いていたか、分からない。 暫く経つと少女はゆっくり立ち上がった。 涙を拭き、そして・・・ 「ありがとね・・・結衣ちゃん・・・」 そして・・・彼女はベランダから宙を舞った・・・。
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