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「しかし何だ。私の回りには軍人らしからぬ軍人がよくいるもんだ」
ネルとレルトを見てメイトューレはそう皮肉った。
「私やレルト君はそう見えるかも知れませんね。ですげど、ハゼル兄さんを始めククトの教職員の8割以上はククト軍の人ですよ」
ムッとするレルトととは対象的に、ネルは大人の対応で皮肉をながし捕捉説明をつけた。
「へ~…………って、ハゼル兄さん!?」
メイトューレは思わず叫んだ。レルトは声さえ出さなかったが、目を大きく見開いている。
「ネルちゃんとハゼル先生って兄弟なのか!?」
「メイトューレさん、声が大きいですよ?」
耳を塞いだネルに指摘され、メイトューレは深呼吸を1つして気持ちを落ち着かせる。
「でもネル先生とハゼル先生は顔は似てませんし、何よりファミリーネームが違いますよね」
メイトューレに比べたら遥かに落ち着いた声でレルトは言う。
「腹違いの兄弟……とか?」
「違いますよ。私とハゼル兄さんは幼なじみです。一人っ子の私にとっては兄さんみたいな存在でしたから、いつしかそう呼ぶようになってました」
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