1351人が本棚に入れています
本棚に追加
「成る程。兄貴分と言うわけか」
納得したようにメイトューレは頷く。
「はい、そうですね。……そろそろ衛生科の人達がゴールする頃です。出迎えましょうか?」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「情けないぞ、まったく」
全員がゴールした後、ハゼルが生徒達の前でそう言う。
結局、全員がゴールした時間は予定よりかなり遅れていた。
その原因が戦闘科だ。
「そんな体力で良く軍人になろうとしたな」
そう言うハゼルの声は呆れたようだ。
「……まぁいい。時間も無い。使い魔の召喚を始めるぞ。希望者は準備にかかれ」
ハゼルは手で解散を合図すると、現在地であるグランドに描かれた魔法陣の最終確認に移った。
「……………」
その光景をレルトは黙って見ていた。
前日にアネルートフィアが言った言葉が頭に引っ掛かっているからだ。
「大当たりと言う名の大ハズレ……」
そのフレーズを口にしてみるが良くわからない。
ただ、良くないと言う事は理解出来る。
最初のコメントを投稿しよう!