第7章 新入生強化合宿訓練

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「あっ……。始まるみたいだよ」 フィルシーが小さく声をあげた。 1人の生徒が魔法陣を起動させる。 そして現れたのは鳥だった。 その生徒は至極残念そうな顔をしていたが、レルトを始め、教師達はホッと胸を撫で下ろす。 「こんな感じに進めばいいのだけど」 レルトはそう呟く。たがレルトの望みは簡単に費えた。 カインが入学式の前日に不良から助けたと言う少女、アンナ・アルテスが水を司る精霊を、アンナの友達のティファ・イルナジーが地獄の番犬ケルベロスを召喚したのだ。 その時、教師達は身構えて、レルトはアネルートフィアを呼ぼうとした。 しかし、水の精霊は「いいよー。契約しよ」と、ケルベロスは「ワシを呼ぶ人間。気に入った」とあっさりと契約したのだ。 「なぁ、レルト。精霊とかってあんなに簡単に契約出来るものなのか?」 呆気にとられたメイトューレがレルトに尋ねたが、 「さぁ?」 としかレルトは答えられない。 普通、精霊とかになると召喚した人間を排除する傾向がある。だから召喚前に、命をおとしても良いことを示す書類にサインをするのだ。 今回は、たまたま心の広い精霊やケルベロスを召喚をしたのか、レルトはそう結論づけた。
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