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相変わらずの幼さの残る顔に、無邪気な笑みを浮かべるレルト。
いつもそうだ。朝一に彼の笑顔を見ると清々しい。
「おはよう、レルト。早いじゃないか」
「いつもの新聞配達の習慣で、まだ太陽の昇らない時間に起きちゃって……」
「それでグラウンドで体を動かしていたのか」
レルトの言葉に付け足すように言うと、彼は恥ずかしそうに頷く。
「なら私も一緒させてもらうぜ」
「うん、いいよ。ストレッチ手伝うよ?」
起きたばかりの体はガチガチに固い。しっかりほぐさないと怪我の元だ。
「手伝うふりして、私の体を触り楽しみたいと?」
悪戯半分にメイトューレがジト目で言うと、レルトは慌てて否定する。
「違っ……僕はそんなつもり!!」
「アハハ!冗談だ。お前はそんな下心無いもんな」
大きな声で笑うメイトューレに、レルトはむすっとする。
「怒るなよ。ほらストレッチ、頼んだぞ」
レルトの前にメイトューレは腰を降ろす。
「わかったよ」
レルトは彼女の肩を掴み、ゆっくりと押す。
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