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「く……んっ……痛いが気持ちいいぜ」
全身を走る何とも言えない感覚にメイトューレは涙を浮かべる。
「きつかったら言ってね」
「了ー解。…………なぁレルト、あの後どうなったんだ?」
メイトューレがレルトに尋ねた。
「カイン君の事?」
「そうだ」
昨日、魔法陣を勝手に改良し、ユーフィクエントを呼び出したカイン。
その後、解散となったがレルトは参考人としてハゼルに召集され、臨時裁判が開かれたのだ。
「普通なら魔法陣の無断改良は、その規模や実行者の身分問わず、禁固刑20年及びライセンス類の剥奪なんだけど……不問になった」
「はぁ!?どういうこどだよ!?」
信じられない結末にメイトューレは声を張り上げる。
「わからない。会議はね、被告のカイン君、参考人の僕、ライセンス関係の罪なら裁く事の出来る先生達が裁判官、そしてククト魔法軍事学校の校長が裁判長だったんだけどね」
話しを進めるレルトだったが、何か思い出したか話しを止めた。
「この件には対しては口止めされて無いけど、念のため2人だけの秘密にしてね」
メイトューレは首を縦に振り肯定する。
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