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「だけど校長はその反論でさえ一蹴。それどころか、カイン君にもう一度召喚するように指示を出したんだ。結果、カイン君は女性の天使を召喚、キスをすることで契約成功」
そう語るレルトの声は怒りが混じっていた。
「そこまで横行だったら一発で解任だろ?校長は」
メイトューレがそう言うがレルトは首を横に振る。
「仮ライセンスとかを持っている人なら当たり前の話しなんだけどね。ククトの校長は、学校の創設者の血縁しかなれないんだ。そして現在その血縁の者は現校長のみ。……わかるよね?この意味」
勉学が嫌いなメイトューレでもそれぐらいの事はわかる。
「わかるさ。後任がいないから解任出来ないだろ」
「ご名答。そもそも、マリアナ校長先生の就任は共和国と王国から反対されていたんだ」
段々とスケールの大きくなる話しにメイトューレは不安になるが、機密に厳しい軍人のレルトが喋っているのだからと、無理に自分を安心させる。
「マリアナ校長先生は、ククト生まれの帝国育ち。そして校長の他に、帝国ギルドのトップ……つまり幹部だね、そのうちの1人、疾風の舞姫って言う肩書きを持っているんだ」
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