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メイトューレは振り返ると拳を握りレルトに問い詰める。
「なんでそんな奴が!!じゃあ何だ!?カインの野郎が不問になったのは同じ帝国人だからなのか!?」
「僕やハゼル先生やネル先生達はそう考えているよ」
レルトの氷のように冷たい解答に、メイトューレは興奮が一気にさめた。
レルトだって腹が立っている。カインに、校長に、どうしようも無いほど怒りを感じている。
「とにかく、そう言う事だから。……よし、ストレッチ、終わりだよ」
「すまない、かなり解れたぜ」
立ち上がり、肩を回したりして筋肉の状態を確かめるメイトューレ。
「嫌な話しでなんか胸がどんよりしてるからさ、組み手でもしてすっきりしようぜ」
彼女はそう言うと構えを取る。
「お手柔らかにね」
レルトもそれに応じる。
結果、レルトは起床時間までに23回、地面に叩きつけられた。
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