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「それではこれより、国対抗模擬戦闘の概要を説明する」
ハゼルの声が晴天の下に響く。彼の声を聞くのは研究科を除く生徒だ。
「出身国ごとに別れての戦闘だ。未だ個人レベルの戦闘しかしたことない奴が大半だろうから、グダグダになるかも知れないが構わない。この合宿の目的は様々な戦闘の経験だからな」
そう説明するハゼルの声は不機嫌そうだ。
恐らくは昨日のカインの処遇の事だろう。レルトはそう思う。
「第２演習場、そこが今回の戦場だ。そこに旗が立ててある。各国とも、その旗が破壊か奪取されたら残存戦力に関係無く敗北だ」
彼はそこまで言うとネルに合図する。
「では、私から規則をいいますね。戦闘に参加出来るのは、原則として戦闘科のみです。また、戦闘中に骨折とかするかも知れませんが恨みっこ無しでお願いします。さて今から２時間後に開戦しますので各員準備をお願いします」
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