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「確かに。私ら以外の奴はほとんど召喚してたからな。単純に考えても約2倍の戦力差か……」
細い顎に手を当てメイトューレは言う。
「しかも帝国には水の精霊やケルベロスもいる。人間がどうのこうの言うレベルじゃない」
他に天使もいるけどな。戦略科の生徒の泣き言に、彼女は内心で補足する。
「大丈夫。こちらには強力な助っ人がいるからね」
再び暗くなりはじめた空気を破る様に、レルトが明るい声を出した。
「そっか!!レルト君にはあの人がいるもんね」
フィルシーが手を叩いた時には、メイトューレも助っ人の正体は解っている。
「昨日にみんな1度は見た人だと思うけど……アネル」
レルトの呼びかけに応える様に、何も無い空間から美しい女性が出現する。
「呼んだか?レルトよ」
「うん。ちょっとアネルに手伝って貰いたいんだ」
そう言ってレルトは、アネルートフィアに事情の説明を始めた。
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