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しかし、戦況は思わしくない。
いくら戦い慣れているレルトとて、たった1人で戦場をカバーすることは出来ない。
(帝国の人達……無駄に強い)
レルトは心の中で吐き捨てる。
ビルノを始めアンナにティファ、さらには最近になって彼らと行動を共にするようになったゼロと言う名前の男子。
要はカインの周囲にいる人達が強いのだ。
本来なら彼にメイトューレをぶつけ足止めするのだが、今はそれが出来ない。
レルトの援護で何とか戦線を保っている状態だ。
だがその戦線にも穴が生まれはじめ、そこから後衛への敵の流入が始まる。
「ええい!!」
それを確認したレルトはシキガミを大量に投入、今まで自分が行っていた援護をシキガミに任せ、自分は流入し始めた敵に向かう。
太股のホルスターから黒光りする魔女特製のハンドガンを取り出す。
魔法の弾では無く、実体弾を打ち出すハンドガンである。
それを構え発砲、マガジンに入っている訓練用ペイント弾を全弾撃ち尽くす。
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