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「この様な水鉄砲で!!」
アネルートフィアが叫ぶと、彼女の背中にマゼンタの光の羽が出現する。
この羽は“ハネ”と呼ばれる天上人の主要器官で、マナの生成や圧倒的な力を出すための器官である。
彼女は両の手に新たな戒め鎖を具現させると、水の鞭に向け振るう。
水の鞭はそれだけで弾け飛び、無数の水滴に姿を戻す。
宙に出来る水のカーテン。
それを突き破りアネルートフィアは、水の精霊に肉薄して膝を鳩尾に叩き込み意識を奪いとった。
水のカーテンをくぐり抜けた彼女の髪は濡れ、いつもより輝いて見える。
「変に濡れて気持ち悪いな」
そう言いつつも、アネルートフィアは背後から襲い掛かるケルベロスの爪を片手で受け止める。
体格差、体重差など全くないかのようなアネルートフィア。
しかも受け止めるどころか、背負い投げまでしてケルベロスを地面に叩き付けてしまう。
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