第8章 新入生強化合宿訓練2日目

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ズンと地面が揺れる。 3つの頭の黒い犬は背中から叩きつけられ、服従するかの様に腹をアネルートフィアに見せている。 「様になっているぞ」 高笑いをしながら彼女は盾に使った戒め鎖を編み直し、1本の太い鎖に形成してケルベロスの腹にそれを打ち付ける。 「さて、残るはお前だけだぞ、天使よ」 アネルートフィアは先程の打撃から回復した天使に体を向ける。 ふわりと、彼女の髪や服の袖が舞い花が咲いた様に見えた。 「マスターのためにも……負けれません!」 気合いをいれる天使にアネルートフィアは鋭い目を閉じため息をつく。 「ここまで力の違いを見せ付けられて尚その闘志は認める。だが普通は逃げるべきであろう?それにお前の主は命を張る程の人間ではないであろうに」 上の者が下の者を諭す様な口調。 しかし天使は激怒する。 「マスターを侮辱しないで下さい!!マスターは私より強くて優しい人です!!」 どうやら己のマスターであるカインが侮辱された事が気に入らなかったようだ。 「傑作だな!!人間に負けるとは天使も堕落しきったものだな。それにお前のマスターが優しい?ほざけ。あの唯我独尊の何処に優しさがあると言うのだ」 声を上げアネルートフィアは笑う。
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