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アンナは2丁のハンドガン、ティファは弓矢、ゼロは大剣、そしてビルノは手甲を装備している。
(あの人達の武器……魔武器だ)
レルトはアンナ達の武器を見てそう判断した。
(だからと言って怯んでられない!)
彼はパーテル造りの刃の剣を構え、ビルノに向かう。
この中で最も戦力が高いからだ。
レルトに気付いたビルノは防御姿勢をとる。
そこにレルトが鋭く弧を描く剣筋を打ち込む。
金属の擦過音と共に火花が散り、剣と手甲が拮抗する。
「くっ……」
肉体強化していないレルトは苦しそうに顔を歪ませるが、ビルノは相変わらずの余裕顔だ。
「舐めないで!」
片手を柄から離すと、レルトのもう1振りの剣である小太刀を具現化、ビルノの腹部目掛けて突き出す。
「お前もやで」
ビルノは押しが弱くなったレルトを突き放す様にして後退し、半身になり小太刀を避けつつも魔武器に覆われた拳がレルトに肉薄する。
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